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日米租税条約第二十二条

1 一方の締約国の居住者で他方の締約国において所得を取得するものは、この条約の特典を受けるために別に定める要件を満たし、かつ、次の(a)から(f)までに掲げる者のいずれかに該当する場合に限り、各課税年度において、この条約の特典(この条約の他の条の規定により締約国の居住者に対して認められる特典に限る。以下この条において同じ。)を受ける権利を有する。ただし、この条約の特典を受けることに関し、この条に別段の定めがある場合は、この限りでない。
(a)個人
(b)当該一方の締約国、当該一方の締約国の地方政府若しくは地方公共団体、日本銀行又は連邦準備銀行
(c)法人のうち、次の(i)又は(ii)に該当するもの
(i)その主たる種類の株式及び不均一分配株式が、5(b)(i)又は(ii)に規定する公認の有価証券市場に上場又は登録され、かつ、一又は二以上の公認の有価証券市場において通常取引される法人
(ii)その各種類の株式の五十パーセント以上が、五以下の当該一方の締約国の居住者である(i)に規定する法人により直接又は間接に所有されている法人(その株式が間接に所有されている場合には、各中間所有者がこの1に規定する者のみである法人に限る。)
(d)第四条1(c)に規定する者
(e)年金基金(当該課税年度の直前の課税年度の終了の日においてその受益者、構成員又は参加者の五十パーセントを超えるものがいずれかの締約国の居住者である個人である年金基金に限る。)
(f)個人以外の者で次の(i)及び(ii)の要件を満たすもの
(i)その者の各種類の株式その他の受益に関する持分の五十パーセント以上が、(a)、(b)、(c)(i)、(d)又は(e)に掲げる当該一方の締約国の居住者により直接又は間接に所有されていること。
(ii)当該課税年度におけるその者の総所得のうちに、その者が居住者とされる締約国におけるその者の課税所得の計算上控除することができる支出により、いずれの締約国の居住者にも該当しない者に対し、直接又は間接に支払われた、又は支払われるべきものの額の占める割合が、五十パーセント未満であること。ただし、当該支出には、事業の通常の方法において行われる役務又は有体財産に係る支払(独立の企業の間に設けられる価格による支払に限る。)及び商業銀行に対する金融上の債務に係る支払(当該銀行がいずれの締約国の居住者でもない場合には、当該支払に係る債権がいずれかの締約国内にある当該銀行の恒久的施設に帰せられるときに限る。)は含まれない。

(a)一方の締約国の居住者は、他方の締約国において取得するそれぞれの所得に関し、当該居住者が当該一方の締約国内において営業又は事業の活動に従事しており、当該所得が当該営業又は事業の活動に関連又は付随して取得されるものであり、及び当該居住者がこの条約の特典を受けるために別に定める要件を満たすことを条件として、この条約の特典を受ける権利を有する。ただし、当該営業又は事業の活動が、当該居住者が自己の勘定のために投資を行い又は管理する活動(商業銀行、保険会社又は登録を受けた証券会社が行う銀行業、保険業又は証券業の活動を除く。)である場合は、この限りでない。
(b)一方の締約国の居住者が、他方の締約国内における営業若しくは事業の活動から所得を取得する場合又は当該居住者と第九条1(a)若しくは(b)にいう関係を有する者から他方の締約国内において生ずる所得を取得する場合には、当該居住者が当該一方の締約国内において行う営業又は事業の活動が、当該居住者又は当該関係を有する者が当該他方の締約国内において行う営業又は事業の活動との関係において実質的なものでなければ、当該所得について(a)に規定する条件を満たすこととはならない。この(b)の規定の適用上、営業又は事業の活動が実質的なものであるか否かは、すべての事実及び状況に基づいて判断される。

(a)源泉徴収による課税について1(c)(ii)の規定を適用する場合には、一方の締約国の居住者が、その所得の支払が行われる日(配当については、当該配当の支払を受ける者が特定される日)が課税年度終了の日である場合には当該課税年度を通じて、当該支払が行われる日が課税年度終了の日以外の日である場合には当該課税年度中の当該支払が行われる日に先立つ期間及び当該課税年度の直前の課税年度を通じて、1(c)(ii)に規定する要件を満たしているときに、当該居住者は当該支払が行われる課税年度について当該要件を満たすものとする。
(b)1(f)(i)の規定を適用する場合には、次に定めるところによる。
(i)源泉徴収による課税については、一方の締約国の居住者が、その所得の支払が行われる日(配当については、当該配当の支払を受ける者が特定される日)が課税年度終了の日である場合には当該課税年度を通じて、当該支払が行われる日が課税年度終了の日以外の日である場合には当該課税年度中の当該支払が行われる日に先立つ期間及び当該課税年度の直前の課税年度を通じて、1(f)(i)に規定する要件を満たしているときに、当該居住者は当該支払が行われる課税年度について当該要件を満たすものとする。
(ii)その他のすべての場合については、一方の締約国の居住者は、その所得の支払が行われる課税年度の総日数の半数以上の日において1(f)(i)に規定する要件を満たしているときに、当該支払が行われる課税年度について当該要件を満たすものとする。
(c)日本国における源泉徴収による課税について1(f)(ii)の規定を適用する場合には、合衆国の居住者は、その所得の支払が行われる課税年度の直前の三課税年度について1(f)(ii)に規定する要件を満たしているときに、当該支払が行われる課税年度について当該要件を満たすものとする。
4 一方の締約国の居住者は、1(a)から(f)までに掲げる者のいずれにも該当せず、かつ、2の規定に基づきある所得についてこの条約の特典を受ける権利を有する場合に該当しないときにおいても、この条約により認められる特典についての要求を受ける締約国の権限のある当局が、当該締約国の法令又は行政上の慣行に従って、当該居住者の設立、取得又は維持及びその業務の遂行がこの条約の特典を受けることをその主たる目的の一つとするものでないと認定するときは、この条約の特典を受けることができる。
5 この条の適用上、
(a)「不均一分配株式」とは、一方の締約国の居住者である法人の株式で、その条件その他の取決め内容により、当該株式を所有する者が、当該条件その他の取決め内容が定められていないとした場合に比し、当該法人が他方の締約国において取得する所得の分配をより多く受ける権利を有するものをいう。
(b)「公認の有価証券市場」とは、次のものをいう。
(i)日本国の証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)に基づき設立された有価証券市場
(ii)ナスダック市場及び合衆国の千九百三十四年証券取引法に基づき証券取引所として証券取引委員会に登録された有価証券市場
(iii)その他の有価証券市場で両締約国の権限のある当局が合意するもの
(c)「総所得」とは、一方の締約国の居住者がその事業から取得する総収入の額から当該収入を得るために直接に要した費用の額を差し引いた残額をいう。
 
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